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东野圭吾推理经典:《白夜行》第五章--第②回

时间:2011-11-30 16:17:42  来源:可可日语  作者:Anna

《白夜行》将无望却坚守的凄凉爱情和执著而缜密的冷静推理完美结合,被众多“东饭”视作东野圭吾作品中的无冕之王,被称为东野笔下“最绝望的念想、最悲恸的守望”,出版之后引起巨大轰动,使东野圭吾成为天王级作家。2006年,小说被改编成同名电视连续剧,一举囊括第48届日剧学院奖四项大奖。“只希望能手牵手在太阳下散步”,这句象征《白夜行》故事内核的绝望念想,有如一个美丽的幌子,随着无数凌乱、压抑、悲凉的事件片段如纪录片一样一一还原,最后一丝温情也被完全抛弃,万千读者在一曲救赎罪恶的爱情之中悲切动容……    

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その雪穂が足を止めた。猫のように少しつり上がった目を、彼女はあるサークルのポスターに向けていた。

 江利子も同じ方向を見た。そのサークルが置いている机の前で、新入生らしき娘が二人、部員たちの話を聞いているところだった。部員たちは他のサークルのようなスポーツウェアを着ていなかった。女子部員も、永明大学から来ていると思われる男子部員も、濃い色の上着を羽織っていた。皆、他のサークルにいる学生よりも大人びて見えた。また、垢抜《あかぬ》けてもいた。

 ソシアルダンス部、とポスターには書いてある。括弧《かっこ》がついていて、永明大学合同、と但し書きがしてあった。

 雪穂のような美女が立ち止まったことに男子部員たちが気づかぬはずはなく、早速その中の一人が近づいてきた。

「ダンスに興味があるんですか」彫りが深く、ハンサムといえぬこともない学生は、歯切れのいい口調で雪穂に問いかけた。

「少しだけ。でも、やったことないんです。それに何も知らないし」

「誰だって最初は初心者だよ。大丈夫、ひと月もすれば踊れるようになる」

「見学できるんですか」

「もちろんだよ」そういうと学生は、雪穂を受付の机の前まで連れていった。そしてそこで待ち受けている清華女子大の女子部員に、彼女のことを紹介した。それから彼は振り向いて江利子にいった。「君も、どう?」

「いえ、あたしは結構です」

「そう」

 江利子を誘ったのは単なる儀礼だったらしく、彼はすぐに雪穂のところへ戻っていった。せっかく自分が獲得してきたのに案内役をほかの者に取られてはならないと焦っているのだろう。実際、すでに別の男子学生三人が雪穂の周りに集まっていた。

「見学だけでもすれば?」

 ぼんやりと立っていた江利子の耳元に、誰かが話しかけてきた。彼女はびっくりして横を見た。背の高い男子学生が彼女を見下ろしていた。

「あっ、いえ、あたしはいいんです」江利子は顔の前で手を振った。

「どうして?」長身の学生は笑いながら尋ねてきた。

「だって……ダンスなんて、あたしの柄じゃないですから。あたしがダンスなんかを始めたら、家族が腰を抜かします」

「柄なんてのは関係ないよ。君の友達が見学に参加するんだろう? だったら一緒に覗いてみたらいいじゃないか。見るのはタダだし、見学したからって強制的に入部させたりはしないからさ」

「え、でも、やっぱりだめです」

「ダンスはしたくないの?」

「そうじゃないんです。ああいうこと、できたら素敵だなって思います。でも、あたしには無理です。だめです、きっと」

「どうしてかなあ」長身の学生は怪訝《けげん》そうに首を傾げた。だがその目は笑っていた。

「だって、あたし、すぐに酔っちゃうんです」

「酔う?」

「車とか船とかに、です。とにかく揺れるものに弱いんです」

 彼女の言葉に、彼は眉を寄せた。

「わからないな。そのこととダンスと、どういう関係があるの?」

「だって」江利子は声をひそめて続けた。「ソシアルダンスって、女の人が男の人に、ぶんぶん振り回されたりするじゃないですか。『風と共に去りぬ』で、喪服姿のスカーレットが、レット・バトラーと踊るシーンがあるでしょう? あれなんか、見ているだけで目が回っちゃうんです」

 江利子は真面目に話しているつもりなのだが、相手の学生は途中から吹き出していた。

「ダンスっていうと敬遠されることが多いけど、そんな理由を聞いたのは初めてだな」

「でも冗談じゃないんです。本当にそれが心配なんです」

「本当に?」

「はい」

「よし、じゃあ本当に目が回って酔ってしまうかどうか、その目で確かめてみるといい」そういうと彼は江利子の手を引いて、サークルの受付に連れていった。

 名簿に名前を書き終えた雪穂が、三人の男子学生から何かいわれて笑っていた。雪穂は江利子が手を引かれているのを見て、少し驚いたようだ。

「彼女にも見学させてやってくれ」長身の学生がいった。

「あっ、シノヅカさん……」受付にいた女子部員が呟いた。

「どうやらダンスに対して、大きな誤解をしているようだからね」彼は江利子に白い歯を見せた。

 

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