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双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(21)

时间:2012-01-06 13:46:58  来源:可可日语  作者:dodofly

Ⅰ(21)

また、腹が痛くなっていた。腸閉塞の時のような激痛じゃないが、下痢が続いていた。最初は町医者に行き、その後どこでそんなことを言い渡されたのかは憶えていないが、その医者の診断したひと言に、オカンは倒れそうになったという。
「赤痢ですね」
伝染病である。看護婦も医師も言いながら半身になったことだろう。小学校一年生である。東南アジアで微妙な甲殻類を食ったとか、アフリカでおかしな遊びをしてきたとか、それらしきエピソードをなにひとつ持たない、ただの小学生が赤痢に!?

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新聞にも載りました。法定伝染病ですから。どんな見出しだったのだろうか?
"福岡県に小一の赤痢患者。赤痢患者の最年少記録を更新”
名前は伏せてあるんだろうね、間違いなく。A君と呼ばれていたのだろうか?ボクのメディアデビューはセンセーショナルな伝染病患者としてだった。
問題は感染ルートである。しかし、ボク以外に患者が現れる気配もなく、完全に最後まで自己完結型単独の伝染病患者だった。ということは、誰かに伝染されたという線ではなく、自らが赤痢菌を持つなにかしらと接触、飲食等をしたとしか考えられない。オカンもばあちゃんもクラスメイトーも無事なのである。果たして感染源はなんだったのか?それは結局、わからずじまいで、なんともミステリアスな小学生。不気味な六歳児である。自分でもなにを拾って食ったらそうなっちゃったのか皆目見当がつかないのである。
無論、返す刀で入院。それもただの入院ではない。「隔離」である。
山の上の奥の方。隔離病棟のある病院へ。オカンもボクを心配して、一緒に隔離されることになった。深呼吸ひとつにもナーバスになるであろう隔離病棟に健康体で単身突入する勇気と愛情。恋人や夫婦では持てるものではないだろう。もし、あの時、ひとりで隔離されていたら、もっと渋みのある大人になっていたような気がする。

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