• 第 1 页：《春之梦》原文
• 第 2 页：《春之梦》翻译

小说《春之梦》发表于上世纪80年代，描写的是一位大学生的生活。父亲欠债而死，大学生哲之就流浪、打工，偿还所欠的债务。一只被钉到木柱子上的蜥蜴还活着，一直陪伴着他。还有他的爱情生活也激励着他生活。经过一年的奋斗，终于走出阴暗的生活。

十二（3）

午後の三時過ぎに、島崎課長と鶴田が見舞いに訪れた。ふたりは哲之の、半分以上ガーゼと絆創膏に覆われた顔を見るなり、驚きの声を発した、母はふたりに長々と礼を述べ、買い物をするために病室から出て行った。島崎課長は、病室に入る前に医者から怪我の状態を聞いたらしく、顔をしかめて、
「もう一センチ上の骨を折れてたら、命にかかわってたそうやで」
と押し殺した声で言った。哲之は絆創膏の上から、折れた鼻骨を撫で、無理に笑顔を作った。
「男前、台無しや」
すると鶴田が、
「世の中、よう前を見て歩かんと、危のうてしょうがないなァ」

そう意味ありげに笑った。島崎が余計をことを言うなという意味あいを含んだ目で鶴田を睨みつけたが、鶴田はそれに気づかず、はしゃいだ口調でつづけた。
「急な人事変動があったんや、島崎さんは部長に昇格しはったんやぞォ。三宅さんは博多の支配人に島流しや」
ホテルは大阪が本店だったが、それぞれその地名を冠したチェーン店を、京都、奈良、岡山、博多と、さらに二ヵ所のリゾート地に持っていた。その中で、博多は最も規模が小さく、思い切って大改築をするか、それとも閉店してしまうかを早急に決定しなければならず、どうやら閉店の線が濃厚だと噂（うわさ）されていたのだった。その博多のチェーン店に、三宅営業本部長は支配人として赴任する。どんな方法を使ったのかは判らないが、この鶴田が、妻子ある三宅とグリル係の百合子との関係をどうにも抑えようがないくらい、社内に宣伝したのだろう。哲之は野卑な、しかし想像以上に頭の巡りも早く、策略家でもある鶴田の脂ぎった顔を見つめて、そう思った。哲之は鶴田に聞きたいことがあった。その聞きたいことを鶴田もまた哲之に話したがっているのに気づいた。そのためには島崎が邪魔であった。島崎がポケットから煙草を出した。

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