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脱北者“北朝鮮では未来ない”--韓国“脱北者受け入れ用意”

石川県輪島市の沖合で北朝鮮から脱北した男女９人が乗った船が見つかった問題で、男女らは、「金はあるが、ほかの国の生活について聞き及び、北朝鮮では、未来が見えないと思った」という内容の説明をしていることが分かりました。海上保安庁や入国管理局などでは他の国に憧れを抱いて脱北を試みた可能性があるとみて経緯を調べています。

石川県輪島市の沖合で小型の木造船に乗って見つかった男女９人の脱北者は、おととい、日本への仮の上陸が認められました。海上保安庁や入国管理局は９人らから事情を聞いて、脱北の経緯を調べていますが、男女らは、「韓国などほかの国では電気がいつでも使えるなど、より豊かで自由な生活が出来ると国内の市場などで聞いた。北朝鮮では、未来が見えないと思った」という内容の説明をしていることが分かりました。また、９人のうち責任者と名乗る男性はこれまで、「軍の資金を獲得するために働いている漁師だ」と話していますが、男女らは、「生活に苦しむ農村の国民などに比べ、金は持っているが脱出しようと思った」とも話しているということです。９人の中には、真っ白なＴシャツを来ている人がいるなど比較的身なりがよいことなどからも、海上保安庁などは深刻な生活の苦しさよりは、他の国に憧れてより豊かな暮らしを目指して脱北を試みた可能性もあるとみて経緯を調べています。

一方、政府は、脱北者の９人が、韓国への渡航を希望していることを踏まえ韓国政府と非公式に協議を始め、この中で、韓国側が９人を受け入れる用意があると伝えてきていることが分かりました。

政府関係者によりますと、政府は、韓国政府とすでに非公式に協議を始めており、韓国側も、「人道的な観点から適切に解決したい」として、９人を受け入れる用意があると伝えてきていることが分かりました。政府としては、人道的な配慮を最優先に対応する必要があるとして、本人たちの意向を最終的に確認したうえで、できるだけ早く韓国に移送したい考えで、具体的な調整を急ぐことにしています。

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